毎年退職者がいる。若手社員がすぐに辞めてしまう…など、企業にとって「離職」は大きな問題であり、頭を抱えている経営者の方も多いのでは?「離職=人員が減る」という単純なものではなく、それに関わる損失や影響は思った以上に大きいもの。
今回は、そんな離職に関しての「離職コスト」や、離職によってもたらさせる影響についてお伝えします。
【離職率】
厚生労働省の調査によると、大学卒の就職後3年以内の離職率は、平成27年で31.8%、平成28年で32.0%と10年ほど30%程度で推移しています。
離職者、特に新卒入社の社員の離職に関しては多くのコストが費やされており、社員一人が離職することによる損失は、かなり大きいものです。
それでは、離職に関わる「離職コスト」について、具体的に考えていきましょう!
【離職コスト】
離職に関わる費用である「離職コスト」とは、実際にどんなものが含まれるのでしょうか?
①採用にかかったコスト
多くの企業は社員を採用する際、会社説明会や面接を行うため、一人採用するためにも多くの費用が発生します。説明会の会場費や運営費、面接官や採用担当者の人件費など多くのコストが含まれます。
マイナビ「2019年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」によると、新卒採用費用総額は全体平均557.9万円、入社予定者1人あたりの採用費平均48.0万円もかかっていることがわかります。
出典元:株式会社マイナビ「2019年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」
②入社から退職までの給与・社会保険料
社員が入社すると、その月から給与が発生します。一人当たりに払う給与や社会保険料は、新卒社員といえども、一年で数百万円という金額になります。辞めるまで支払い続けた給与が退職によって大きな損失となります。
③入社後の教育費
多くの場合、入社してから独り立ちして働けるようになるまでに様々な研修やOJTに参加します。その研修費や会場費などを含む教育費も離職コストになります。
④欠員を補充するためのコスト
離職によって新たな人材を採用するために、採用コストがかかります。求人広告に載せるための料金や人材紹介会社に払う手数料などが発生します。
マイナビ「中途採用状況調査(2018)」によると、求人広告費の全体平均は1社あたり284.7万円、人材紹介費の全体平均は1社あたり489.3万円。また、一人あたりの求人広告費は平均で56.4万円(16職種)というデータがあります。業種や会社規模によって大きく開きはあるものの、かなりのコストがかかっていることがわかります。
これらより、社員一人の採用から離職まで実に様々な費用が発生しています。これら全てを合わせると数百万円〜数千万円にも膨らみます。社員一人であっても、企業にとってはかなりの損失となることがわかります。
【その他の影響】
社員一人にかかる離職コストは莫大ですが、単に金額的な問題だけでなく、ほかにも会社への影響が考えられます。
・社員のモチベーションの低下
社員が減ると、次の人員が補充されるまでの間、他の社員の仕事量や負担が増えるため、モチベーションが低下します。また、これまで時間や労力をかけて採用をおこなった採用担当者のやる気も低下してしまいます。
・会社の評判が下がる
離職率が上がると、企業イメージがマイナスになりかねません。離職者が多いと、会社の労働環境が悪い、働きがいがないなどと評価されてしまう可能性も。
・辞めてしまう社員が増える
一人の社員の離職がきっかけで、他の社員までも会社の将来に対して不安に思ってしまったり、離職した社員の影響により、他の可能性を追求して転職してしまったりということが出てくることも。周りの社員の精神面にも影響が出てしまう可能性も考えられます。
離職が増えると、これ以外にも様々な影響が出てくることも。離職を防ぐためにも、日頃から社員とのコミュニケーションを心がけ、働き方や福利厚生などを常に見直し、改善していきましょう!
SMILE SCOREを使って、急な離職を防止するために毎日の気持ちの変化を読み取り、いつでも相談しやすい環境をつくりましょう!
【まとめ】
いかがでしたか?「離職コスト」には、実に様々な費用が含まれていることがわかりました。そして、離職は会社の業績や評判にも影響しかねません。少しでも会社の損失や損害を減らすためにも、離職についてこの機会に一度考えてみてはいかがですか?
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