職場環境を改善し、従業員満足度を高める企業の取り組みとして、組織メンバー間で相互に承認し合う「ソーシャル・レコグニション」が注目されています。
 
今回のブログでは「ソーシャル・レコグニション」について、導入のメリットやポイントをご紹介します。
  
 
 

【ソーシャル・レコグニションとは?】

「レコグニション」はもともと「承認・認識」の意味であり、そこに社会的な「ソーシャル」を合わせた言葉です。「ソーシャル・レコグニション(social recognition)」は、組織内の従業員同士が互いを承認し合う仕組みをいいます。個人の努力や活躍を認め合い称賛し合うことで、これまでの制度では目に留まりにくかった成果や貢献をすくい上げることができるようになり、より多くの従業員のモチベーションやエンゲージメントの向上、離職防止に繋がると注目されています。
 
従来の制度では、社内表彰や昇給、ボーナスといった金銭的報酬を組織から従業員へ一方的に与えていましたが、従業員のモチベーションが多様化している現在、給与や待遇だけでモチベーションを高めることが難しくなってきています。これに対して、「ソーシャル・レコグニション」では、従業員同士の感謝や承認などの非金銭的報酬与え合うことで、「誰かの役に立ちたい」「誰かに認められたい」という存在価値がモチベーションとなり、それが認められることで幸福感に繋がると考えられています。
 

「ソーシャル・レコグニション」の具体的な例としては、社内SNSを通じてお互いが称賛や感謝の気持ちを贈り合い、伝え合います。従業員同士が相手の仕事に感謝し「ピア・ボーナス」といわれるインセンティブを送り合うサービスや「サンクスカード」で感謝の気持ちを伝え合うサービスを導入する企業が増えています。

 
 
 

【ソーシャル・レコグニションのメリット】

それでは、従業員同士が承認し合う「ソーシャル・レコグニション」を導入することで、どのようなメリットがあるのでしょうか?

 

【生産性の向上】

「ソーシャル・レコグニション」を取り入れることで、従業員同士のコミュニケーションが活発になり、組織全体がポジティブな雰囲気へと変化することが期待できます。従業員同士で認め合う風土が形成されると、職場の一体感や心理的安全性が高まります。また、それにより従業員のモチベーションが向上し、結果として組織全体の生産性の向上にも繋がります。
 
 

表面化しにくい成果を評価できる

実績だけでは分からない普段の仕事の功績や活躍が「ソーシャル・レコグニション」によって表面化することで、これまで数字として表れず、目に止まりにくかった努力や行いに対しても評価できます。「活躍を充分にに認められていない」「正当に評価されない」と感じている従業員が自分の仕事が評価され認められることで、自分が組織に必要とされていると実感できるでしょう。結果として、仕事に対するモチベーションや組織に対するエンゲージメントが向上するでしょう。
 
 

【離職の防止】

「ソーシャル・レコグニション」により他の従業員から承認され、自分の存在価値が認められることで喜びを感じる従業員が増え、従業員満足度や仕事へのやりがいが高まるでしょう。これにより、仕事に対するモチベーションや職場での心理的安全性の向上が期待でき、継続的に働き会社に貢献したいという気持ちが高まることが離職防止に繋がるでしょう。
 
 
 

【導入のポイント】

実際に「ソーシャル・レコグニション」を導入するにあたって、どのようなことに気をつけていったらよいのでしょうか?
 

導入の目的を明確にする

「ソーシャル・レコグニション」導入の目的を明確にしましょう。「従業員満足度を高めたい」「離職防止のため」など、現在どのようなことに問題意識を持っていて、組織全体としてどのように改善していきたいのかを明確にすることによって、表面的に運用することを防ぎ、制度導入に対する従業員の理解も深まるでしょう。
 
 

運用ルールを明確にする

「ソーシャル・レコグニション」導入時に制度の運用ルールを明確に定めておきましょう。評価の対象や基準をあらかじめしっかりと決めておくことで混乱を避け、浸透しやすくなります。具体的には、何をどんな基準で評価するかを明確に提示したり、正社員だけでなく契約社員やパート・アルバイト社員など、従業員のどこまでを対象範囲に含めるのかなど明確に定めておきましょう。
 
 

素早く評価する

「ソーシャル・レコグニション」で大切なのは「早さ」です。気付いた時に素早くフィードバックを行うことが重要です。時間が空いてしまうと何を褒められているのか分からなくなってしまったり、承認の実感も薄くなります。また、互いに承認し合う環境を構築するためにも相手を否定せず、肯定的に評価することも重要です。
 
 

導入の効果を検証する

「ソーシャル・レコグニション」を導入して終わりではなく、運用後にその効果を検証することが大切です。従業員アンケートを実施するなど、従業員目線での意見を取り入れ、ルールの検証や見直しを定期的に行い、制度の改善に繋げましょう。
 
 
 

【まとめ】

いかがでしたか?「ソーシャル・レコグニション」を導入することで、お互いに承認し合う風通しの良い職場環境を構築するだけでなく、従業員のモチベーション向上や離職防止にも繋がります。まずは従業員同士が感謝や承認し合える環境づくりから始めてみてはいかがでしょうか?
 
 




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