「リフレーミング」という言葉を知っていますか?

リフレーミングとは、物事に対する捉え方の枠組みを外して、違う見方をする方法のことを言います。思い込みをなくし新しい見方をすることで、物事をポジティブに変換していくことができるため、ビジネスでもその効果が期待されています。

今回のブログでは、「リフレーミング」について、その意味や手法についてご紹介していきます。



【リフレーミングとは?】

「リフレーミング(reframing)」とは、ある枠組み(フレーム)で捕らえられている物事を枠組みを外して、違う視点で捉え直すことを指します。

自分の思い込みや捉え方を変え、物事をポジティブに変換していくことで、感情のコントロールやモチベーション向上の効果が期待できるため、ビジネスにも活用できると注目されています。

例えば、コップに水が半分入っている状況を「もう半分しかない」と捉えるのか、「まだ半分もある」と捉えるかによって感じ方が変わり、同じ物事であってもその人の捉え方や状況次第でポジティブにもネガティブにも受け取ることができるのです。



【リフレーミングの種類】

リフレーミングには、「状況のリフレーミング」と「内容のリフレーミング」の2種類があります。それぞれについてみてみましょう。

状況のリフレーミング

状況のリフレーミングとは、「状況を変えることによって成果を出すことができる」という考え方のことをいいます。ある状況において機能しなくても、他のどこで役立つだろうかと考えることが状況のリフレーミングです。

例えば、「細かい点ばかり気になってしまう神経質な人だが、経理などの業務には向いている」などのように、別の部署に移動した途端に本来の能力を発揮することができるという例が挙げられます。

内容のリフレーミング

内容のリフレーミングとは、「この出来事には他にどんな意味があるのか?」という考え方のことをいいます。出来事に対してほかの意味を見い出すことで、価値を見い出すのです。

性格や悩み、経験などの内面に関する感じ方の枠組みを見直すことをいい、例えば、「面接に不採用だったが、以前から興味があった別の仕事にチャレンジする良い機会だ」と捉え直すなど、物事を多角的な視点で考え、ポジティブに捉え直すことが内容のリフレーミングです。


【リフレーミング5つの手法】

では実際に、物事の捉え方を変えていくためにどのようにリフレーミングしていくのか、リフレーミングの手法を5つご紹介していきます。
 

【リフレーミング5つの手法】

・言葉のリフレーミング
・As If…のリフレーミング
・時間軸のリフレーミング
・Wantのリフレーミング
・解体のリフレーミング
 


言葉のリフレーミング

言葉のリフレーミングとは、言葉の定義・意味を変化させ、自分の思い込みや物事の捉え方などをネガティブなものからポジティブに言い換えることです。例えば、人の性格について、次のように言い換えることができます。

・心配性→細かいことに気がつく
・頑固→自分の意見を持っている
・怒りっぽい→感情豊か
・意志が弱い→柔軟性がある
・飽きっぽい→好奇心旺盛
・変わり者→自分の世界を持っている
・計画性がない→臨機応変


このように、同じ意味の言葉をポジティブに置き換えていくことができるのです。これらの考え方は鍛えることができるので、ゲーム感覚で言葉の意味を変換しながら訓練してみましょう!

As if…のリフレーミング

As if…のリフレーミングとは、「もし…だったら」と仮説や前提を立てて捉え直すことで、新しい視点からの発想を広げる手法をいいます。

例えば、「もし上司が同じ事に取り組んだ場合、どうするだろうか」「お客様の立場だったら…」「もし…できるとしたら、どんな行動をしたら良いのか」など、考え方が行き詰まってしまった時、立場や状況を変えて捉え直す事で、新しい発想につなげ、多角的に物事が見えるようになります。


時間軸のリフレーミング

時間軸のリフレーミングとは、今起きている事象に対して、時間軸をずらして捉える手法の事です。将来的にどんな価値があるかなどと考えます。

例えば、希望と違う部署へ配属になった場合、これから得られる経験をチャンスと捉えたり、幅広い知識を積む時期だと捉えたりすることができます。ほかの例でいうと、「今失敗してしまったが、イベント当日でなくて良かった」などと時間軸をずらして考え直すことができます。

この時間軸のリフレーミングを身に付けることで、失敗やネガティブなことが起こってしまった場合でも、視点を変えることで素早く気持ちを切り替えることができ、前に進むことができるでしょう。

Wantのリフレーミング

Wantのリフレーミングとは、何か行き詰まっている状況の時に、「自分はどうしたいのか?」と質問をすることで感情を整えたり、現状を打開する手法です。

例えば、仕事で行き詰まっていた場合、まずどうしたいのか?と問いかけ、「効率よく仕事を進めたい」と思った時、そのためには「何をしたら良いのか?」「どこを変えていく必要があるのか?」などと解決に向けて整理していきます。

そうすることで、新しい焦点から物事を考え直し、これから何をすべきかのアクションが見えてくるのです。

解体のリフレーミング

解体のリフレーミングとは、物事の枠組みを細かく解体して、整理していく考え方のことです。

例えば、プロジェクトがうまく進まず課題が残っていた場合、「いつまでにやるべきか」「どのくらい時間がかかるのか」「どんな課題が残っているのか」「誰が取り組むのか」など5W1Hで解体し、細かく状況を分析します。

そうすることで、漠然とした問題や課題が具体化され、解決策が見えてきたり、新たな視点で物事を捉え直すことができるのです。


【リフレーミングの効果】

フレーミングを身に付けることで、物事を新たな視点で捉えたり、ポジティブに捉えることができるようになります。では、そうすることで実際どのような効果が期待できるのでしょうか?

モチベーションの向上

リフレーミングを身に付けることで、自分の短所を長所と捉えたり、物事を前向きに捉えることができるようになります。また、問題に向けて今するべきことが具体的にわかるようになるため、やる気が出てきます。

チャレンジ精神が身に付く

リフレーミングを身に付けることで、万が一失敗しても素早く気持ちを切り替え、ポジティブに捉えて前に進んでいくことができます。苦手意識を克服して自分に自信がつくことで、様々な事にチャレンジできるようになるでしょう。

人間関係が良くなる

リフレーミングを身に付けることで、自分と異なった考えを持っている人の発言や行動に対してもネガティブな捉え方がなくなり、アドバイスや新しいアイデアと捉えることができるようになり、人間関係も円滑になるでしょう。
 
 
 

【まとめ】

いかがでしたか?リフレーミングの手法を身に付けることで、物事を多角的に捉えたり、ポジティブに捉えていくことができ、仕事に対して前向きに進んでいくことができます。社員向けの研修を行ったり、ネガティブな言葉をポジティブに言い換える練習から始めてみませんか?
 
 




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