「エンパワーメント」という言葉を知っていますか?

人材育成やマネジメントにおいて注目されている用語で、社員にある程度権限を委ねることにより、チームや組織のパフォーマンスを最大限に引き出そうとする考え方です。

今回のブログでは、エンパワーメントについて、メリットや注意点を交えながらご紹介していきます。

 
 
 

【エンパワーメントとは?】

「エンパワーメント(empowerment)とは、「力や権限を与える」という意味で、本来自分に備わっている能力を最大限に活かし、自分の生活や環境を自分自身でコントロールする力を持てるようになることをいいます。

もともとはアメリカの先住民運動や公民権運動、フェミニズムなどの市民運動などから使われるようになった言葉ですが、現在は教育や福祉、企業など幅広い分野でも注目されている言葉です。

ビジネスにおけるエンパワーメントは「権限委譲」とも訳され、組織を構成する一人ひとりが本来持っている力を引き出し、自らの意思決定によって自発的に行動できるようにすることを意味します。本来、管理者が持っている権限を部下に与え、判断・決定を自発的に行わせることで、組織のパフォーマンスを最大化し、社員や会社の成長に繋げるというものです。

 
 
 

【エンパワーメントのメリット】

それでは、組織のパフォーマンスを向上するためのエンパワーメントを導入することで、実際どのようなメリットを得ることができるのでしょうか?

生産性が上がる

エンパワーメントによって部下に意思決定などの権限が与えられることで、上司の回答を待つことなく判断を下すことが認められ、業務スピードが上がります。問題解決に向けて素早く取り組むことができ、無駄な時間が削減できるため、結果として生産性の向上が期待できます。
 
 

モチベーションが向上する

エンパワーメントにより、当事者意識を持って自発的に考えて仕事に取り組むようになります。問題解決に向けて目標を達成できれば、自信を持って自分の仕事に取り組めるようになり、仕事に対するやりがいやモチベーションが向上します。

さらに、仕事に対してやりがいを感じられることで、離職者が減ることも期待できるでしょう。
 
 

リーダーが育つ

エンパワーメントによって自分の決定や判断に対しての責任が生じ、責任感を持って仕事に取り組めるようになります。権限委譲された従業員がリーダー的な立場になるケースも少なくないため、当事者意識や責任感を持って組織のことを考えて行動する力を身に付けるようになるため、リーダーシップの向上に繋がります。
 
 

自由な発想が生まれる

エンパワーメントによってメンバーが生き生きと自分の力を発揮し、活発に意見を言い合える環境が生まれるため、個性を発揮したり、自由な発想が生まれやすくなります。また、現場の意見も活かされやすくなります。
 
  
 

【エンパワーメントを高める方法】

エンパワーメントを推進するにあたって、いくつか注意点があります。ここでは、エンパワーを高めるためのポイントをご紹介していきます。
  
 

情報を公開する

エンパワーメントを推進するためには、組織内で情報を公開することが大切です。正確な情報がなければ的確に判断を下すことができず、その都度確認する必要があっては業務が非効率になります。そのためにも、情報を事前にしっかりと共有する必要があります。

また、企業理念やビジョンなどをしっかりと認識させることで、方向性のズレがないように確認していくことも重要です。
 
 

段階的に進める

権限委譲はまず、小さなところから進めていくことがポイントです。小さな決定権や決裁権を持たせて成功体験を積み重ねることで自信を持たせ、徐々に大きな部分を段階的に任せていきましょう。そうすることで、スムーズにエンパワーメントを進めていくことができます。
 
 

しっかりとフォローする

エンパワーメントによりいきなり全てを任せて放任するのではなく、自主性を持たせながらも上司がしっかりとサポートしていくことが大切です。部下の方向性や目標が明確になるように導き、自ら考えて自発的に行動できるように適切なフォローを心がけましょう。

また、判断ミスをしてしまったりトラブルが起きてしまった時は、上司が一緒に解決策や防止策を考えていくことが大切です。定期的に1on1ミーティングを行い、現在の状況や悩みを確認するなど、サポートしましょう。
 
 

社内環境を整える

現場に権限を与え従業員が自主的に行動できるよう、組織構造や意思決定の仕組みを整える必要があります。また、従業員が安心して発言したり判断したりできるように心理的安全性が保たれた状態であれば、自信を持って業務を遂行することができるでしょう。
 
 
 

【まとめ】

いかがでしたか?エンパワーメントによって従業員は主体性や責任を持って行動できるようになり、結果として企業全体のパフォーマンスの向上も期待できます。まずは、そのための環境を見直すことから始めてみませんか?
 
  

 
 
 
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