「心理的安全性」という言葉を耳にするようになりましたが、これは、Google社が「チームの効果性に影響する重要な要因である」と発表したことで、注目を集めた言葉です。

では、この「心理的安全性」とは?また、心理的安全性が会社にもたらす影響とはどんなものでしょうか?

【心理的安全性とは?】

「心理的安全性」とは、「サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)」を和訳したビジネスに関する心理学用語で、ハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー・エドモンドソン教授が「リスクのある行動、例えば反論したり、疑問を投げかけたり、自分の弱みをさらけ出すような発言や行動をしても、不安を感じない状態がメンバー間で共有されている状態」を定義したものです。

つまり、チームの中で自分が自分らしくいられ、自分の気持ちを安心して表現し、お互いに意見を言い合い、それを許容し合える状態のことをいいます。

【参照】Edmondson, A. “Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams.”  (December 1999)
    Google re:Work『「効果的なチームとは何か」を知る』より

では、会社やチームがこの「心理的安全性」が保たれた状態にあると、仕事にどのような影響があるのでしょうか?

【心理的安全性がもたらす効果】

「心理的安全性」が保たれた状態では、次のような効果が考えらえます。

①チームのパフォーマンスが向上する

チーム内で積極的な意見交換やコミュニケーションが活発に行われ、メンバーが自然と協力し合えるため、チーム全体のパフォーマンスが向上します。また、一人一人がやりがいや責任をもって仕事に取り組むことができるので、その結果、人材も定着します。

②新しいアイデアが生まれる

心理的安全性が保たれた状態だと、役職や年齢などにとらわれることなく、積極的にアイデアを出し合い、話し合うことができるため、新しいアイデアが生まれやすくなります。また、失敗や恐怖を恐れずにどんどん新しいことにもチャレンジできるため、個人の能力を発揮し、たくさんの経験を積むことで社員一人一人の成長も期待できます

③目標やビジョンが明確になる

組織の目標やビジョンに対して、社員が自由に議論できるため、積極的な話し合いを続けることで、ビジョンが明確化され、そのための目標ややるべき事が見えてきます。また、情報を共有し、話し合いを重ねることで、社員が同じ目標に向かって進んでいくことが可能です。

【まとめ】

いかがでしたか?「心理的安全性」が保たれている状況では、自分の気持ちや意見を素直に表すことができ、チームのパフォーマンスが上がり、個人の能力を最大限に発揮することができますね。

会社としては、このような環境をつくり出していくことが大切です。この機会に自社の「心理的安全性」について、一度考えてみませんか?


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